胃がん(癌)の予防と治療情報
胃がん(癌)とは
胃がんは、古来より日本人に発生する確率の非常に高いがんです。
その発生理由は、米飯を塩辛いおかずで食す文化にも関連が深いものですが、
近年は社会の老齢化と平行して、ますます胃がんの発症例が増えています。
また、スキルス胃がんのように、治療が困難な特異な種類の胃がんが増えてきたことも憂慮されます。
しかし、一方で、ピロリ菌と胃がんとの相関関係が明らかになったことで、
ピロリ菌を除菌する治療法も確立され、
定期的な診察と予防を心掛ければ、かなり胃がんを発病するリスクは低減できるようになりました。
もしも、胃がんと診断されてさえも、
初期の胃がんであれば胃カメラによる簡単な切除手術でがん細胞の除去が可能となっており、
胃がんに代表される固形癌に対する抗がん剤も次々と開発が進んでいます。
ここでは、胃がんの種類とそれぞれの治療方法について整理します。
胃の働きとは
胃の働きは、食道を通ってきた食物を胃液で消化し、腸へ送り出すことです。 食道とのつなぎ目にあたる入り口部分を「噴門」、十二指腸につながる出口付近を「幽門」と呼びます。また、胃の本体構造としては、粘膜層、粘膜下層、筋層、しょう膜で構成された胃壁で覆われています。
- 早期がん・・・1つの癌細胞が30回以上の分裂を繰り返した状態。
- 進行がん・・・早期がんから進行し他の臓器にも転移がみられた状態。
- 末期がん・・・手の施しようがない状態。
また、前がん状態といわれる状態があり、これは放置しておくと高い確率で癌に変化してしまうおそれのある状態をいいます。
胃癌(がん)の特徴
ヘリコバクター・ピロリ菌という菌をご存知でしょうか?
このピロリ菌は50歳以上の日本人の内、8割以上の方が保菌しているといわれており、胃がん(胃癌)の原因の一つといわれています。
胃がん(胃癌)の原因には遺伝的な要素も考えられますが、家族の多くが胃がんになるという場合には食生活が原因になっている可能性があり、これは塩分の多い食事を同じように取っているからです。
ちなみに、塩分の多い食品を毎日食べている人に比べると、そうでない人の3倍以上も胃がんの危険性が高くなるようです。
その他、油分が多かったりと食の欧米化がなども理由の1つのようです。
胃がん(胃癌)は早期発見、早期治療が大切で発見が早ければ90%以上がの患者さんが助かるようですが、 胃壁の中を拡がって進行するタイプの胃がんの場合、発見しにくく、進行も早いため早期発見が難しい症状もあるようです。
一昔前は、日本人の死亡率のトップは胃がんでした。
現在は肺がんがの死亡率が最も高いのですが、それでも私たち日本人にとって特に気をつけなければならない病気ではないでしょうか。